佐藤 貢展

彼方からその名前へ ー 佐藤貢展のためのテクスト

あなたの作品をはじめて見たとき、わたしは眠りたいと思った。
大きな作品の前で、ただ体を横たえ、耳を床に傾けて、休む。
きっと、眠れる。そう、思った。
それは、月であり、貝であり、絵である。
それは、音であり、モノクロームセット、時である。
電車に揺られ、うたた寝しながら、また明日が来ていた。
眠れない耳は、遠く昨日の月を拾い、音の帆を宙(そら)へと張る。
その名前。佐藤貢へ。それは、出逢うということ。

小野原教子(おのはらのりこ):詩人

--------

7月5日より佐藤貢の展示を開催いたします。
廃材をゴミとして扱わず、材料として扱いなおす彼の作品は漂流物のコラージュであり、時のコラージュと言えるかもしれません。
今展は5月に大阪[iTohen]で開催された個展の巡回展になります。新作も含め多数展示いたします。

前回の個展の様子はこちらをご覧ください。

作家略歴

佐藤 貢 SATO, Mitsugu

1971年生まれ
1992   大阪芸術大学美術学科 中退。
1994〜 中国よりアジア諸国、アメリカ、中南米諸国などを旅する。
1998   和歌山市に移住後、[流木]を用いて作家活動を再開する。
1999〜 毎年、年に一度和歌山市にてグループ展に参加。
2005   第一回個展(大阪:iTohen)

会期:2005年7月5日(火)〜2005年7月17日(日)
会場:リムアート マルチプルスペース
住所:渋谷区恵比寿南2−10−3 1F 
電話番号:03−3713−8670
営業時間:12:00〜20:00(最終日は19:00まで)
休廊日:毎週月曜日

企画:iTohen
協力:limArt